今日のテーマは行政書士の自己紹介のコツについて。
行政書士の業務範囲は非常に幅広く、それぞれの行政書士が得意とする業務も十人十色。しかも、自分と同じ業務が専門でも、詳しく聞いてみると活動するフィールドが全然違っていたりと、とても面白い仕事です。
行政書士としてキャリアをスタートしたときから、以前とは属性のちがう経営者たちと知り合う機会ができたり、たくさんの交流会に参加して名刺交換・自己紹介する場面が多くなると思います。
この名刺交換や自己紹介って、実は「営業」をかける大事なチャンスなんです。
行政書士になってから名刺交換をする相手の大半は、同業者や他士業、交流会参加者などの経営者です。彼ら・彼女らは、既に事業をしていて一定程度の顧客のいる人、つまり「仕事を持っている人」ばかりです。この「仕事を持っている人」を見込み客として営業をかけていくことができる、自分を売り込むことのできるチャンスが「名刺交換・自己紹介」ということなのです。
見込み客や営業先の探し方は別の記事にすることとして、行政書士にお勧めの自己紹介のコツをお伝えしようと思います。
どんな自己紹介をします?
自己紹介の仕方なんて人それぞれ。それは当たり前のことですが、そんなことをいっていたら始まりません。勤め人なら「○○商事の誰それです。○○事業部で○○を担当しています。…」で十分。
ですが、行政書士は事業主、経営者です。すぐに、ではなくともいつかは仕事につながるような人間関係を作っていくことが大切です。名刺だってタダじゃないし、人と会う時間も無駄にはできません。
そんな立場の人間が「タダの自己紹介」で終わってしまうのはもったいない話です。
行政書士とは何か、を伝えても仕事にはならない
始めて会った方への自己紹介で、開業まもない行政書士がいちばんしてしまいがちなことが「行政書士とは何か」を伝えようとすることです。ですが、これは自己紹介ではなく職業紹介です。そんなことを親切に教えてあげても何の意味もありません。「ほーん」で終わってしまいますし、相手の時間も無意味に奪ってしまいます。最悪です。
我々行政書士の見込み客である経営者たちは、常に仕事に追われています。それと同時に有益な情報を必要としています。そんな経営者たちに上のような自己紹介をしていては絶対に仕事にはつながりません。ウラを返すと、自分が役に立つ人間であることをうまく伝えることができれば、いずれ一緒に仕事をする機会は訪れるものです。
「そのうち○○について相談しよう」「ウチのお客さんを手伝ってくれそう」と思ってもらえるような自己紹介をすることができれば合格といえるでしょう。
うまく自分をプレゼンしましょう。自己紹介はそのための時間であると認識しましょう。これがスタートです。
そこで、「どんな自己紹介をするのか」が重要となってきます。
自分がどんな価値を提供できるかを伝える
相手に対して「自分がどんな価値を提供できるか」を伝えることが自己紹介のキモとなります。ここで2つの選択肢があります。
- 相手に合わせて「どんな業務ができるか」を変える
- 相手の仕事には関係なく、自分の得意な業務を伝える
どちらがいいか、は人によって考えが異なると思います。おそらくどちらも成功事例があり、どちらでうまくいったかによって変わってくるのでは、と考えています。
ですが、個人的な意見としては②の「相手の仕事には関係なく、自分の得意な業務を伝える」派です。一見、独りよがりな自己紹介に見えるかと思いますが、これにはちゃんと理由があります。
それは
- 経営者は顔が広い(方が多い)ので、すぐに仕事にならなくても紹介してもらえる可能性が高まる
という点です。
行政書士が何をするかを知らなくても「そんな仕事もあるのか」と知ってもらい、「この人は○○の専門家」と認識してもらえれば、いつかその仕事が必要な状況に立ち会ったときに、思い出してもらえる可能性が高くなります。
そもそも、仕事っていきなり知らない人とはしたくない方が多いと思います。なので、まずは知り合いに相談します。そこで解決できなければ、その知り合いの知り合いを頼る。この流れの中に自分が入れるようにすれば、自然と仕事が入ってくるようになります。
さいごに
今回は、行政書士の自己紹介について書いてきましたがいかがでしたでしょうか。
開業したばかりの方の中には、「まだ専門なんてないよ~」という方も多いと思います。そんなときは、「どんな仕事をしたいか、どうして行政書士になったか、開業前の経歴」などを話すといいと思います。自分の思いや開業前の仕事を知ってもらうことで、意外な業務と出会うこともあります。
自己紹介についてお悩みがある方の参考になれれば嬉しいです。
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