こんにちは。行政書士のtakashiです。
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この記事を書いているのは春です。唐突にすみません。春といえば新年度、新しいことが始まる季節です。
行政書士業界でも新規開業の行政書士が増える時期です。行政書士試験の合格発表が1月末ごろに行われることも影響していると思われます。新人行政書士の先生とお会いする機会も増え、希望や野心に燃える先生と会うと僕も大きな刺激を受けます。反面、「大丈夫かな?」と思ってしまう方もいることも事実です。余計なお世話かもしれませんが。笑
今回は、行政書士の「いま」と「未来」について、野心家の先生方へ向けて、2019年4月4日現在の僕視点で書いていこうと思います。
ご意見などありましたらコメントやtwitterでご連絡いただけると嬉しいです。
行政書士の「いま」
以前から行政書士登録者数は増加傾向といわれていますが、現在もその傾向は続いています。しかし、マンガやドラマで話題になった頃と比べれば、このペースはだいぶ緩やかになってきたように感じます。
行政書士登録者数が増加してはいますが、順調に増えているわけではありません。どういうことかというと、行政書士登録の抹消=「廃業者」の数を新規登録者の数が上回った結果、行政書士の登録者数が増えている、という現象が起きている、ということです。
つまり
- 廃業者<新規登録者
という式によって行政書士の数が増えている状況です。言い換えると、新規開業者もいるが廃業者もいる、ということになります。
行政書士は食えない…のか?
行政書士の75%が年商500万円以下、新規開業者の90%が3年以内に廃業してしまう…という話は読者さんも既にご存知かと思います。
このようなマイナスの側面だけをとらえて、「行政書士は食えない」といわれることも多く、こうやって見ると確かに「行政書士って食えない仕事なんだなあ…」と感じると思います。これを行政書士の「いま」ということもできます。
しかし、行政書士だけが特別に廃業率が高いわけでもありません。同じく競争の厳しい「飲食業」でも3年以内の廃業率は70%とも90%ともいわれています。
個人事業主全体をみても3年後は60%超、5年後には80%もの廃業率、会社でも3年後70%、5年後80%が廃業している、というデータもあります。
こうして比べてみるとどうでしょうか。見えてくるのは結局、「商売って厳しい」ということではないでしょうか。行政書士が斜陽産業なのではなく、そもそも商売ができない人はビジネス社会から退場せざるを得ない、ということです。
行政書士も商売
つまり、行政書士も個人事業主=「商売人」なんです。新規開業の行政書士の方とお会いして感じるのは、意外とこれに気付いていない方が多いな、ということ。行政書士というフレーズに引っ張られすぎて、「先生」であろうとしている方が多いなと感じます。
行政書士である以前に個人事業主、商売人であることに気付くだけでも「3年以内廃業率90%」から抜け出せるのではないかなと思います。
行政書士の「未来」
行政書士の「未来」ですが、AIの進歩や国主導で進められている行政手続きのオンライン化によって「行政書士の仕事はなくなる」ともいわれています。
確かに、許認可業務に目を向けてみるとそういえるかもしれません。特に定型的・定式的な許認可業務は機械に取って代わられることはほぼ間違いなく、社会的にも有用なことなので僕も歓迎しています。
ですが、いくらAIやオンラインでの技術が整備され、手続きが簡略化されたとしても、システムを導入しデータを入力したり、裏付け資料の準備などは必要となるでしょう。これらのこと自体「面倒くさい」「それをやる人がいない」といった層は一定程度いることは想像に難くないところです。こういった方をお客さんにするのも一つの方法だと思います。
この他、在留資格などの一部の許認可では申請書や申請内容を裏付ける資料を説明するための「ライティング力」が必要な業務もあります。
さらに、許認可業務以外でも、例えば補助金申請業務では「この事業者はどうして補助金が必要なのか」を書類によって説明し、補助金を勝ち取るためのクリエイティビティが必要になりますし、契約書作成業務にしても依頼者のビジネス、取引を円滑にするための想像力が求められます。
これからの行政書士には、AIが不得意であると考えられる「想像力・クリエイティビティ」が求められる時代となると僕は考えています。また、この5~6年に開業し、成功を収めている行政書士たちはすでにこれらを意識した行動をし、成功しています。
これからの時代の行政書士はある意味でアーティストにならないといけないのでは、と考えています。高い表現力をビジネス社会へ活かす、そんな能力が必要となります。
過不足や誤謬のない、誤解・曲解のしようがなく、しかもやたらと読みやすい。そんな美しい文書を作れる行政書士になっていきたいと思います。一緒に新しい時代の行政書士になりましょう!
今回の記事はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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