こんにちは。行政書士のtakashiです。
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一人前の行政書士になるには、さらに、行政書士として成功するためには、経営者として事務所運営をしたり、業務処理をスムーズに進めたり、役所との交渉や依頼者との応対などなど、「仕事力」が求められます。
今回は、そんな「仕事力」についての記事です。
行政書士として成功するために必要な仕事力を3つ!
この「仕事力」ですが、分かりやすくするために下の3つに分類しました。
- 経営力
- 業務処理力
- コミュニケーション力
ここに挙げた、行政書士として成功するために必要な3つの「仕事力」をそれぞれ詳しくみていきましょう。
① 経営力
どの仕事力も同様に大事なものですが、第一に「経営力」です。
以前、「現役行政書士が仕事のやりがいを本音で語る!」でも、行政書士自身がまず経営者であり、「一人前の経営者になること」が「一人前の行政書士になること」だと書きました。
行政書士として成功するためには、まずは事務所経営が安定したものでなければなりません。つまり経営者としての能力、「経営力」が必要です。
この「経営力」もいくつかに分類できます。
- 管理力
- 業務開拓力
- 顧客開拓力
の3つです。
管理力
事務所経営を管理する力、「管理力」です。
行政書士はパソコンと体ひとつあればなんとか仕事ができます。
ソコソコに仕事があれば何とか生きていくことはできます。
そのため、予算管理やスケジュール管理など、事務所、仕事を「管理する」という意識が希薄になりがちです。
しかし、事業として行政書士を考えるならこれらの管理は必須です。
- 月々最低限いくらの経費・生活費が必要か
- それらをペイするためにはいくらの売上が必要か
- 案件処理の進捗状況の把握
- 申請期限
エクセルやスケジュール帳を駆使して「管理力」を鍛えていきましょう。
業務開拓力
途方もない早さで変化していくビジネス環境。この変化に順応していく柔軟さも大事な力の一つです。
- 競合の少ない分野や業務はないか
- 一つの依頼で終わらずに別の業務や事業に展開できないか
など、業務の開拓については僕もそうですし、同業者たちも常に考えています。
その中でも特に、新法の制定は一つのチャンスです。最近だとドローンや民泊関係の手続きですね。ここまであからさまなものは数年に一度ですが、新しい法律についての動向はチェックしておいた方がいいでしょう。
新しい法律はベテランも新人も関係なく、みんなゼロからのスタートです。この点では、調べるための時間がある新人行政書士の方が初動が速く、参入予定の同業者に対してアドバンテージを築くことができます。
顧客開拓力
いくら業務知識があっても、依頼者=顧客の存在がなければ事業は成り立ちません。
- 直接営業をかける
- チラシや折込広告をまく
- WEBから集客をする
など、様々な方法が考えられます。
対象とする業務によって、潜在顧客に訴求するための効果的な方法は異なります。
業務開拓と併せて、複合的な戦略策定が重要になります。
② 業務処理力
いくら案件をたくさん受任することができても、それを処理することができなければ意味がありません。外注に出すことも考えられますが、その業務についての知識がなければ的確な指示は出せません。
この「業務処理力」は
- 対応力
- 事務処理力
- 法に対する知識・理解
に分解できます。
対応力
行政書士が扱うことのできる書類は1万種類を超えるともいわれています。
ここから一つの業務をとってみても、依頼者の状況により、必要となるものは変わってきます。書類を役所へ提出した後も質問や確認事項について連絡がきます。
さらに、顧客が増えてくると、紹介などで様々な種類の依頼をいただきます。
このような状況で、それぞれの案件、依頼者、審査庁に的確かつ迅速に対応していく臨機応変さが求められます。
また、個別の案件ごとに、依頼者の悩みをヒアリングし整理すること、依頼者の立場に立って案件を進めていくことなど、「問題の整理・解決」も大事な対応力です。
事務処理力
獲得した案件の最終的な成果物となるのが書類です。そのため、事務処理の中心は書類作成となります。ミスなくスムーズに事務処理をすることが大切です。
また、
- 書類作成の前提となる法律や手引きを理解する「文章読解力」
- 依頼者の状況を説明するための文章やWEBサイトやブログを書くための「ライティング力」
- 相談時や書類作成時にわからないことを調べる「調査力」
これらも案件をスムーズに処理するための「事務処理力」として必要なものです。
法に対する知識・理解
スムーズな業務処理には法に対する知識・理解も重要です。
これは
- 幅広い法的知識・理解
- 業務に対する深い法的知識・理解
の両方を求められます。
ひとつの案件にあたるときに、会社法や会計、社会保険関係といった行政書士業務とは直接関係のない法に対する知識が必要なケースも多々あります。
例えば、建設業許可申請でも、法人の変更登記をして、決算書を必要な様式に書き換え、その他申請書などの様式を作成、雇用保険などの納付書を添付して申請書一式を提出…といった複合的な処理が必要だったりすることもあります。
こういったとき、他士業とスムーズに連携するために、法に対する幅広い知識や理解が必要となります。
また、自分が専門とする業務への深い法的知識や理解も外すことはできません。
行政書士業務は基本的に「○○業法」などの法律に基づいて書類を作成します。
その業務についてみたとき、法はひとつかもしれませんが、すべての依頼を同じように処理することができるとは限りません。依頼ごとにそれぞれの依頼者が置かれている状況が異なるためです。
ひとつひとつの依頼を確実なものにするためには、業法はもちろん、業法の施行規則やそれを実施するためのガイドラインなど、その業法全体に対する深い知識や理解が必要となります。
また、これらの知識は許可取得後の依頼者へのアフターフォローにも役立ちます。
③ コミュニケーション力
いくら行政書士業務の中心は書類作成だといっても、依頼者との打ち合わせや審査庁との連絡・調整など、コミュニケーション力が求められる場面もあります。
依頼者との関係では、初回の相談には「○○って許可をとらないといけないって聞いたんだけど…」といった非常にざっくりとした不安をもっていらっしゃいます。
ここで「○○許可ですか、じゃあ…」と話しを進めるのは素人です。
そうではなく、依頼者がどうしてその相談をしたいと思ったのかを聞き出し、根本的な不安や悩みに寄り添うことが必要です。そうすることにより、質の高いサービスの提供が可能になります。
また、審査庁との関係では、申請前の事前調整や申請後の問い合わせなど、審査庁がどんな情報を必要としているのか、必要な書類が揃わないときには代わりになる書類がないか、などをうまく引き出すことが大切です。
審査庁といっても相手は人間ですから、相手によって柔軟なコミュニケーションをとりましょう。
まとめ
今回、「行政書士として成功するために必要な仕事力BEST3!」というテーマで書いてきました。それぞれ大事な能力ですから、しっかりと身に着けましょう。
とは言っても、開業時にすべて身に着いている人は少ないでしょう。開業までの経歴やトレーニングを通して身に着けたスキルや能力はそれぞれ異なります。
自身の現状と比べてみて、どんな「仕事力」を身に着けていくかを考えてみましょう。
究極的には、どんな「仕事力」もすべては依頼者のためにあります。この大前提のためにどうしたらいいかを考え抜くことが「仕事力」を育てることになると思います。
今回の記事はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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